リウマチと免疫とストレスの関係、ピラティスの効果

リウマチと免疫とストレスの関係、ピラティスの効果

リウマチと免疫

関節リウマチ(リウマチ)は自己免疫疾患のひとつで、膠原病(こうげん病)と呼ばれるグループの一部です。
膠原病の原因は不明とされていますが、免疫の変調であることはわかっています。
免疫とは、体に外から異物が入ってきた際にそれを見分けて攻撃し体を守るシステムですが、自己免疫疾患では、このシステムに変調が生じ、免疫の司令塔であるリンパ球が自分自身の体の一部を攻撃し、病気を引き起こします。

その「免疫の変調」はなぜ起こるのか?バランスを崩す一番の要因はストレスと言われています。zen placeでは、ピラティスがストレス解消につながることから、免疫を正常化させ、リウマチも治せると考えています。

免疫を狂わせる、ストレスとは

ストレスは「自律神経」の働きを乱すと言われています。自律神経は身体に本来備わっている体調の調整機能ですが、ストレスや生活習慣などに影響を受けてしまいます。
「ストレス」と一言で言っても、精神的なもの、肉体的なもの、そしてその度合はさまざまです。運動でストレス解消しようとしても、激しすぎる運動は負荷となるため逆効果になってしまいます。一方で、適度なストレスは達成感や向上心など生きがいにつながるため、一概にストレスを悪者にはできません。要はバランスなのです。
自律神経のバランスを整え、広い視点で物事を捉え、適度なストレスを自分へのチャレンジと受け止める前向きな心をつくるのがピラティスです。

ジョセフ・ピラティスとリウマチ

ジョセフ・ピラティスとリウマチ

実はピラティスメソッドの考案者であるジョセフ・ピラティス自身、幼少時代はリウマチ熱やくる病、喘息に苦しんでいたと言われています。リウマチ熱も、溶連菌に対する免疫力(抵抗力)が、自身の関節や心臓を間違って攻撃して起こる病気と考えられています。また、くる病はビタミンD欠乏や代謝異常により生じる骨の石灰化障害です。ビタミンDは免疫力とも関わりがあります。ピラティス氏も免疫についての問題を抱えていて、そしてそれをコントロロジー(ピラティスエクササイズを、ピラティス氏はコントロロジーと表現していました)により克服したのかもしれません。

呼吸とリウマチ

薬を使わずにリウマチを治す医師、みらいクリニック院長の今井一彰先生は、リウマチの患者さんが「口呼吸」であるという共通点を見つけ、予防治療を目的に「あいうべ 体操」を考案しました。
動物は本来「鼻呼吸」なので、口呼吸の習慣は間違った身体の使い方と言えます。口呼吸を鼻呼吸に正すことで実際にリウマチが完治した患者さんもたくさんいるそうです。「命を支える呼吸こそ健康の第一歩」と提唱する、今井先生の著書『薬を使わずにリウマチを治す5つのステップ』も、大変参考になります。

ピラティス、ヨガにおいても呼吸は重要です。すべてのエクササイズは呼吸と連動し、呼吸の力を使って動いていきます。鼻呼吸を習慣にすることは1回1回の呼吸の質を上げます。zen placeでも、今井先生が考案した鼻呼吸を習慣にするエクササイズ「あいうべ体操」を、レッスン前に紹介しています。

みらいクリニック院長の今井一彰先生

ピラティスとリウマチのリハビリ

アメリカのマウントサイナイ病院内Icahn医科大学スポーツ医学の副所長であり、リハビリ学の助教授であるGerardo Miranda-Comas氏によると、関節リウマチの方に運動習慣を、そしてピラティスを推奨しています。
その理由は、ピラティスは「身体のアライメントを正し、背骨を安定させて柔軟性を高め、呼吸と自身の動きをコントロールする力を養うエクササイズ」だからだそうです。

現在日本の病院で行われてるリウマチの治療は、薬によって進行を遅らせたり、症状を緩和することはできますが、「リウマチは完治はしない」というのが常識だそうです。私たちzen placeは、原因不明の病とされるリウマチを根本から考えることで、ピラティス・ヨガ、鼻呼吸で改善し、そして治していきたいと考えています。